現代のビジネス環境は、技術革新のスピードが速く、めまぐるしく市場環境は変化し続けています。企業は厳しい競争にさらされており、変化に対して柔軟に対応することができなければ、業績は頭打ちとなっていくことでしょう。

刻々と変わる環境に柔軟に対応するために必要なのが、リアルタイム経営です。リアルタイム経営に関する本も出版されていますが、今後もこのキーワードはより重要になっていくと考えられます。

今回は、このリアルタイム経営についての理解を深めながら、実践するために必要な環境の作り方について解説していきます。

企業が抱える情報伝達の問題

企業活動は販売・購買・生産など多岐にわたりますが、ある程度の規模になると、その活動の主体は部門別に分かれていきます。通常、これらの部門間での情報伝達には時間や手間がかかるため、経営層や各部門は限られた情報に基づいて意思決定をせざるを得ません。

例えば、経営者のところに現場の情報が上がってくるのが、月次で行われる締め作業の終了後というようなケースです。もし経営者レベルで対応すべき事象が現場で起こっていたとしても、これを把握するまでに時間がかかるため、初動が遅れてしまいます。

また、生産部門では、販売部門が持つ売上情報をタイムリーに取得できない場合、それに合わせた生産計画の修正ができません。予定通りに販売実績が伸びない場合、販売数と生産数が乖離して、在庫過多または在庫不足を招くことになります。

部門内における業務効率がいくら改善されても、こういった問題は解決できません。なぜなら問題の根本が、必要な情報が必要な部門にリアルタイムに届いていない、すなわちリアルタイム経営が実践できていないことにあるからです。

リアルタイム経営で何が変わるか?

リアルタイム経営が目指すのは、経営層から各業務部門までが、部門の垣根を越えてリアルタイムに情報共有できている状態です。これによって、販売・購買・生産といった個々の企業活動ではなく、企業活動全体としての最適な判断が可能になります。

リアルタイム経営が実践できている場合、経営者は現場の状況を即座に把握することができます。そのため、重要な事象の発生を示すシグナルを察知し、いち早く問題の対応に動くことができます。

また、生産部門は、リアルタイムな売上動向に合わせて生産計画を修正できます。購買部門も、生産計画の修正をタイムリーに把握しながら部品の調達ができます。結果として、製品や部品の在庫リスクを抑えることができます。

リアルタイム経営を導入すると、各部門が別々に動く状態から、企業の利益最大化という目標に向かって連動する状態に変わっていきます。これによって、市場環境の変化に対するスピーディかつ適切な対応が可能となるわけです。

ERPパッケージでリアルタイム経営の実現を

リアルタイム経営を実践するために必要なパートナーとして、ERPパッケージが挙げられます。ERPパッケージは企業全体を統合的に管理する基幹システムですが、部門の垣根を越えて同じシステムを使うことになるため、情報伝達がとてもスムーズになります。

また、近年ではAIや機械学習といったテクノロジーも進歩し、単なる情報伝達だけでなく、自動で情報を加工・分析・予測する機能も充実してきています。ERPパッケージ市場でトップの実績を持つSAP社も、こういった最新技術を積極的に取り入れています。

これらの機能を利用することで、人手をかけることなく、さまざまなレポートを簡単に利用できるようになります。リアルタイムな情報に基づいた経営実態の正しい理解が促進され、より適切な意思決定へとつながっていくでしょう。

リアルタイム経営を成功させるためには、自社に合ったERPパッケージを選ぶことが大切です。今後ますます重要となる自動化という観点も含めて、検討を進めていくことをおすすめします。

(画像は写真ACより)

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