SAPコンサルタントは収入面での条件が良く、働き方の柔軟性も高い魅力的な職業です。そのため、SAPコンサルタントについて興味を持っている人も多いのではないでしょうか。

しかしながら、SAP製品に関連する業務に携わる機会がなかった人にとっては、専門知識を積むことはなかなか難しい側面があります。そういった場合、専門知識がないなかでどうやってSAPコンサルタントを目指せばいいのか、イメージを持ちにくいかもしれません。

今回は、SAP未経験の人がSAPコンサルタントを目指すうえでのポイント、必要となる条件等について解説していきます。努力していく方向性が見えてきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

SAP製品に関する知識は必須ではない

まずはじめに、SAPコンサルタントに欠かせないSAP製品に関する専門知識についてです。結論から言うと、SAPコンサルタントとして業務をこなすうえでは当然必要なスキルですが、SAPコンサルタントを目指す段階では必須というわけではありません。

なお、SAP製品に関する知識を公式に認定する仕組みとして、SAP認定コンサルタント制度というものがあります。ただ、学習素材は手に入るものの、SAP製品を触ったことがない人が独学で認定資格を取得するのは、ハードルがかなり高いと言わざるを得ません。

SAPジャパンはパートナー会社向けに「パートナーサクセスプログラム」を提供しており、SAPコンサルタントの育成に力を入れています。SAP製品に関する知識を身につけるための教育制度が充実している会社を選び、会社のなかで認定資格の取得を含めスキルアップしていくのが基本と言えるでしょう。

SAPコンサルタントになるための必要スキル

次に、SAPコンサルタントを目指すうえで必要となるスキルについてです。SAPコンサルタントへの転職においては、必ずしもSAP製品に関するスキルを求められるわけではありませんが、何かしらのプラス要素がないと厳しいところがあります。

ここでは、SAPコンサルタントになるために必要なスキルについて、「IT関連のスキルや経験」「特定の業界や業務フローに関する深い知識」の2つに分けて紹介していきます。いずれかの経験を積んでおくことで、SAPコンサルタントとして採用される可能性は広がっていきます。

IT関連のスキルや経験

SAP製品の主力はERPパッケージであるため、とくにERPパッケージの導入経験や保守運用経験は転職において有利に働きます。これは導入をサポートするSIer側における経験だけでなく、導入する事業会社側における経験でも同じです。

また、ERPパッケージに限らず、基幹業務に関連するシステムの開発設計や保守運用の経験があることも、SAPコンサルタントへの転職においてはプラスです。その他、IT関連の経験が何かしらあれば、アピールしておく価値はあるでしょう。

SAPコンサルタントは、ERPパッケージを中心にSAP製品を導入していくことになります。そのため、SAP製品に限らず、ERPパッケージの導入プロジェクトや導入後のサポート等の経験は、採用において評価されやすいポイントです。

特定の業界や業務フローに関する深い知識

SAP製品の対象とする業界や業務フローは多岐にわたりますが、特定の分野に深い知識を持っていることは大きな強みです。もしIT関連の経験がまったくなかったとしても、特定の分野に強みを持っている人はSAPコンサルタントになれる可能性が十分にあります。

SAPコンサルタントの業務の最終目的は、単にSAP製品をクライアント企業に導入するだけではなく、導入によってクライアント企業の業務を改善するところにあります。そのためにはクライアント企業の業務を深く理解している必要があり、業務面での深い知識は高く評価されます。

年齢によって変わる転職戦略

SAPコンサルタントに必要なスキルを説明してきましたが、これには年齢も関係してきます。基本的に年齢が低いほど、今後の成長を見込んだポテンシャル採用により、保有スキルが少なくても採用される可能性が高まります。

こういったポテンシャル採用の多くは20代においてが対象で、30代になると現時点で保有しているスキルがそのまま評価されます。そのため、SAP製品の関連業務が未経験の場合は、何かしらの強みを持っていることが欠かせないでしょう。

SAPコンサルタントを目指す場合は、自身の年齢によっても転職するうえでの戦略が変わります。20代の人であれば、経験に関わらず積極的に動くことが大事です。一方、30代に入った人は、自身のスキルを踏まえて得意分野を活かすことが重要になります。

今はSAPコンサルタントを目指すチャンス?

SAPコンサルタントは魅力的な職業ですが、それだけ業務に必要とされるスキルは高く、ハードルが高い側面もあります。しかし、SAP製品に関する業務が未経験の人にも、SAPコンサルタントになる道は十分に開かれています。

とくに、SAP社のERPパッケージの従来製品のサポート期限が迫る2027年問題(旧2025年問題)により、今後は新製品への移行案件の増加が予想されています。パートナー会社の新規参入も増えており、各社はSAPコンサルタントの育成、確保に力を入れています。

そういう意味では、現在はSAPコンサルタントを目指すうえでチャンスとも言える状況でしょう。このタイミングでSAPコンサルタントとしての道を歩み始めるのは、自身のキャリアにおけるターニングポイントの1つになるかもしれません。

(画像は写真ACより)